「大食漢のモデルは大勢いるよ」。ニューヨークとLAに拠点を置くQモデルズの共同オーナー兼ディレクター、ジェフリー・コルスラッドが語る。「でも、そういう子たちは大抵一二歳から一八歳ととても若くて、ダイエットの心配なんかしなくていいんだ。そういうことを、みんな忘れているんだと思うね。彼女たちだって、成長するにつれて新陳代謝に変化が出てくる。そうなったら、やっぱり食習慣も変えなきゃ。太ってきたなと思ったら、ダイエットするようにこっちから言うんだけど、栄養士やトレーナーをつけてやることも少なくないよ」。コルスラッドによれば、Qモデルズの場合、創立から四年間で摂食障害を患ったモデルは四人いたそうだ。事務所側が入院の手配を整えてモデルを説得し、母親に迎えに来させた例もあったという。私が話を聞いた当時、コルスラッドはまたひとつ問題を片付けたばかりだった。「彼女はここに来る前からこの問題を抱えていてね。両親は、彼女が拒食症だとわかっていてニューヨークに送り込んできたんだ。だから、僕にはこの娘を助けてあげる方法を探す責任があった。それがやっと見つかったというわけ」。摂食障害の患者が四年で四人というのは少ないほうである。少なくとも、シェリル・ポールースキ博士の著『チューブにつながれて』で紹介されている統計に照らしてみれば。この本によれば、モデルの六〇%までが摂食障害を患っているらしいのだ。たまたま、Qモデルズが最高に運のいいエージェンシーだということなのかもしれないが、所属モデル全員の食習慣を完全に把握していない可能性もある。