バブルの発生と崩壊は、純然たる金融的要因によって勃発した。史上空前の金融大緩和で都心の商業地が暴騰し、その波紋が土地投機の大波となって全国に波及していった。経済企画庁の『国民経済計算年報』で見ると、土地価額の総額は、一九八五年の三十四兆円からバブルピークの一九九〇年には二千四百四十二兆と七十倍にも膨張した。これが都心部では、坪三百万円の土地が一億円で地揚げされるなど、実に三百倍以上に達した事例も続出し、そこへ向けて銀行融資が殺到したのである。
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企業も銀行の大盤振舞いに酔っぱらってしまい、設備増強と人員増を大規模に実施、国際市場での販売シェアの拡大に向かって突進した。銀行は個人にも気前よく貸し出した。使途自由のフリーローンまで登場、ゴルフ会員権が投機化した。そして家の中はモノで溢れた。崩壊のプロセスはまさにその裏返しだ。金融引締めで地価は暴落、土地転がしのマネーゲームで最後のババを掴んでしまったのは、他ならぬ金を貸した胴元の銀行だった。バブル景気は平成不況に暗転した。すべて起爆剤は地価である。土地は再生産不能の有形資産で、この価格で信用力が増減する。